適塩の食生活

うす味習慣 身につけましょう!

味を感じ始めるのはいつから?

赤ちゃんはお母さんのお腹の中で、すでに羊水の味を感じています。
生まれた時は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つの味を識別します。
大人が感じないわずかな濃度でもその味がわかります。
素材の味のわかる子どもに育てるために、だしのうま味を効かせて塩やしょうゆなどの調味料は控えましょう。

 

なぜ減塩?

塩(ナトリウム)のとり過ぎは、高血圧を引き起こしやすく、心臓病、脳卒中、腎不全などの原因になります。
魚沼市は高血圧や心臓病、脳卒中などにかかる医療費の割合は、がんに次いで多くなっています。

◎高血圧
塩分を取り過ぎると血液の中の塩分濃度が高くなります。それを薄めるため血液の中の水分が増えます。そして血液の量が増え、その血液を押し出すため血圧が上がります。

長い期間、高い血圧が続くと脳や心臓、腎臓などに負担をかけたり、血管を徐々に傷つけたりし、脳卒中、心臓発作、腎不全など様々な病気を招きます。
若い時から塩分に気を付け、体に負担をかけない生活を送りましょう。

 

魚沼市 まだ多い塩分!

塩分摂取量

 

                                平成23年県民健康・栄養実態調査 平成23年国民健康栄養調査)

国の定めた食事摂取基準では、1日あたり男性7.5g未満、女性6.5g未満の食塩量を目標としています。
しかし、新潟県は全国の中でも食塩の摂取量が多く、その中でも魚沼市は多い摂取量となっています。

健康な成人の体に必要な食塩の量は、1日にわずか1.5g! 梅干し1こ程度です。

 

だしのうま味を使って素材の味をおいしく食べる

だしのうま味をしっかり感じられると、塩やしょうゆなどの調味料は少なくてもおいしく食べられます。

和食の主なだしの材料は「昆布」、「かつおぶし」、「煮干し」です。
そのうま味成分は、主にグルタミン酸やイノシン酸です。干ししいたけにもうま味成分のグアニル酸が含まれます。

 

~和食の基本~だしのとり方

 

市販のだしの素には、「天然素材」、「保存料無添加」などの表示があるものでも、食塩やブドウ糖などが含まれているものがあります。
塩やみそ、しょうゆなどを加えなくても塩分をとってしまうことになります。
表示を確認して選びましょう。

 

●市販のだしの素(顆粒状のもの)の平均的な塩分濃度と塩分量●
                (規定量を水1カップ(200ml)で希釈した場合)

和風のだし・・・塩分濃度0.2%(塩分量0.6g)
洋風のだし・・・塩分濃度0.7%(塩分量1.4g)
中華のだし・・・塩分濃度0.6%(塩分量1.2g)

ここに塩やみそ、しょうゆなどを加えると塩分がさらにプラスされます。

 

食塩とナトリウム

食品中の食塩は「塩分相当量」や「ナトリウム」と表示されます。
「ナトリウム」と表示されているものは、食塩に換算するには計算式に当てはめて食塩の量を求めます。

食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000

 

●汁物の塩分は0.8%がちょうどいい●

人間の体液の塩分濃度は0.8%。それと同じか薄い濃度が体に負担をかけず、おいしく食べられます。

0.8%の塩分濃度のみぞ汁1杯には約1.2gの塩分が含まれます。
野菜たっぷりの具だくさんにすれば1.0gの塩分になります。

 

●野菜で減塩効果●

野菜に含まれるカリウムは余分なナトリウムを体外へ排出します。
みそ汁などの汁物は野菜をたっぷり入れて具だくさんでいただきましょう。

具だくさんみそ汁の作り方(塩分0.8%)

材料(4人分)
・野菜     240g具だくさんみそ汁
・みそ     大さじ2
・水      600cc
・だしパック  1袋(食塩など入っていないもの)

作り方
1.野菜は食べやすい大きさに切り、水とだしパックと一緒に鍋に入れて煮る。
2.野菜に火が通ったらだしパックを取り出し、火を弱めてみそを加える。
3.沸騰したら火を止める。